「え。これ何どういう状況か教えてくれませんかサン」
「貞操の危機ってやつですよ文貴クン。…いや童貞の危機かな?」
「どっちでもいーよそんなの!」




水谷文貴、生まれて初めて女の子に押し倒されました。(寧ろ押し倒された経験がある男子は尊敬する!)てゆーかなんで俺押し倒されてるの意味がわかんないんだけど!なんでが俺のこと押し倒してんの!?これって普通男の役目じゃねーの!?ということで三十分前にプレイバーック!










「文貴ー暑いー、クーラーつけろ」
「ごめーん、今クーラー壊れちゃってさ★」
「テンションがウザイ暑苦しい」




俺水谷文貴の彼女のは現在俺の家でくつろいでいます!いやーが突然俺の家に来たいって言うからさ、文貴くんそりゃあもう吃驚しちゃったよ!俺らも付き合って三ヶ月経つんだし、そろそろ大人の階段上っちゃうー?なーんてことも考えていたけど、実際来てみたらはベッドの上で本読み始めるし勝手にCD聞き漁るし俺のことなんか存在ないみたいに扱ってオマケに命令口調で要求を申し込んで俺が断ればウザイ暑苦しいクソレフトと暴言の数々。…ねえ俺っての彼氏だよねえ!?俺なんでこんな眼に合ってるの!?のばかあほまぬけと呟きながらチラっとを盗み見ると相変わらずうつ伏せになって足を揺らしながら本を読み続けて俺に眼なんか向けてくれない。…てゆーか、パンツ見えそうなんですけど。なんで今日に限ってミニスカなの!?ああでもパンツが見えそうとか言ったら絶対殴られるね、今までの経験がものを言う!「あっつー」彼女はそう言いながら襟元をパタパタ、足をバタバタ。うわあーなんか色々見ちゃいけないものがチラッと見えちゃったんですが!(ずっきゅーん、水色のストライプ!)(バレたら殴られるいや寧ろ殺される)




「文貴ー茶ー」
「えあああ、ははい!」




顔に熱が集まっているのを抑えられるだけ抑えて動揺しないように喋ったつもりだったけど、どもってしまって明らかに動揺していることが丸わかりだった。(そりゃあ、今日とはそういうことをするつもりでいたけど、本人がその気ないんじゃなあ…)(襲ったりしたら殺される明日からシカトされるよ…こんなの拷問だああ!)けどの意識は本の方へ集中されているらしく大して気にした風でもなく、コップに注がれた冷たい麦茶を受け取る。中身が冷たいコップには水滴が多数ついていて、それを持ったは中身を飲まずに首筋に当てる。「あーきもちー」首筋に当たったコップから伝わる冷たさで幸せに浸っているらしいが、うんちょっと眼に悪い光景かな!水滴が首筋を浸って鎖骨を通って…ってもう見てられない!眼を逸らしたけどまるで意味がない、チラチラと彼女の方を無意識に見てしまってそのスカートから伸びた足にときめいたりしてしまって、とあるところに熱が集中し始める。うわああやばい!寧ろこの部屋にいてられない!




「俺トイレ!」
「いってらー」











そして、現在に至る。え?意味が判らないって?いやだなあそんなの察してくださいよ!要するに俺がトイレで用を達してから戻ってきたら、突然に押し倒されたってわけさ、いやはやちゃんってばだ・い・た・ん♥…ってそういうことじゃねーー!!てゆーか押し倒すのは男の醍醐味なのに、彼女に先越されちゃったとか俺男として如何なの!?ねえ如何なの!?あああああ首筋に息吹きかけないで!折角折角、「トイレでオナってきたのにまた興奮しちゃった?」




「え、え?なんでしししって…」
「ばっかだねー、声が丸聞こえだっつの。聞いてるこっちが恥ずかしかったよ」
「えええええーーーーーー!」
「とゆーことで、文貴は今日付けでヘタレのレッテルが貼られちゃうね」
「いやだーーー!ね、ね、!今からでも遅くないから位置チェンジしよう!」
「…文貴、今抵抗したら如何なるかわかってる?(プチプチ)」
「え如何なんの?……てゆーかなんでは自分のシャツのボタン外してるの…?(なんだかすっごく嫌な予感!)」
「あたしに逆らったらこのまま外に出てって『水谷文貴という変態に強姦されそうになった』って警察に訴える」
「えええええ!!!?ちょ、それかなり理不尽なんだけど!てゆーか今寧ろ俺のほうが強姦の危機なんですが!!」
「だったら文貴、大人しくその位置で寝てなさい」
「やーーだーーよーーー!!」




にーっこりと嫌な笑顔をしたが唇を寄せてきた時点で俺はもう力が抜けて、折角トイレで落ち着けたモノが台無しになって復活していて、……ああもう面倒くさいからこれで暗転!






反撃劇暗転中
(文貴が中々手出してくれないから悪いんだよ!)(え、今までのって全部誘ってたの!?がーん)




[2008/05/23][Thanks 30,000!][下品/逆上/暴走|朔ちゃん]