車から降りて校門をくぐると、女子生徒が俺に声をかけてくる。「環様、おはようございますわ。今日は清々しく爽やかな天気ですね。私はこんな清らかな空気の中で、朝から環様に逢えて嬉しいですわ。」「ああ、俺も朝から麗しい姫君をお目にかかれてとても幸せな気分だよ。(でも、俺が今一番逢いたいと思ってるのは別の人で、)本当に申し訳ないけど、俺は今急いでいるんだ、ああすまない」俺は一刻も早く行かなければならない場所があるんだ。彼女もきっと俺を待っている。なんせ、彼女は俺の恋人なんだから。ホスト部員以外には秘密の恋人。俺は公の場に発表してもいいのだけど、はお客様への配慮のため隠してくれと言っていたので秘密の関係だ。(なんて優しい子なのだろう!)(それに、もし俺との交際がバレれば、この学校中がパニックになる。なんて罪深い俺!)月曜日の朝は俺の至福だ。なんせ、日曜日逢えなかった分だけ逢いたいと言う気持ちが高まるとその分逢えた時はこれ以上ない幸せが俺に舞い降りてくるのだ。も同じ気持ちだと聞いた時、ああ俺たちはやっぱり見えないもので繋がっているんだなと嬉し涙を流したものだった。たまに、日曜日の夜耐え切れなくなって電話をするのだが、声だけじゃ足りない。逢いたい、あの笑顔が見たい、抱き締めたい、チューしたい。俺の気持ちは留まることを知らぬまま膨れ上がっていくのだ。それは彼女への愛故。


俺は廊下を右に曲がると、前方で彼女が歩いているのを発見。神はいつだって俺の味方をしてくれるようで、たまたまこの廊下を歩いているのは俺と彼女の二人だけ。俺は彼女の元へ走る。




!」




名前を大声で呼ぶと廊下に案外響いてしまったが、俺はそんなこと気にしない。誰かに見られても構わない。(いや、でも多分見られたらに怒られるだろうな)は長い髪を風に靡かせて振り向いて、俺の姿を見ては笑顔となって俺に手を振ってくれる。俺と彼女の一日の始まり。




、おはよう」
「おはよう、環」








おはよう、









ハニー♥





[2007/03/09]