(※ヒロインが腐女子で変態です。嫌な人はプラウザ消去)












「重ね合わされた薄い布。普段はおろしているのに今日に限ってアップされた髪。熱気によって少し赤くなる頬に伝い落ちる汗。…ハァ、祭りっていいわねぇ」
「祭りって普通そういうもんを楽しむために来るもんじゃねぇよな?」
「嫌だなマサリンは。わたあめやら焼きそばやらを食べて太古の音を楽しみながら阿波踊りを踊って花火を見て綺麗とか思う時代はもう終わっているのだよ」
「しっかりわたあめと焼きそばを手に持ってる奴に言われても説得力ねぇよ」
「ちょっとムカついたけど、今日はその萌える浴衣姿に免じて許してあげるわ」
「そりゃどーも」
「それでね、あたし男女問わず水着姿って萌えるんだけど、浴衣姿も同じくらい萌えるのよね」
「へー」
「水着は適度な露出がウリだけど、浴衣って露出度低いじゃない?だから一瞬あんまりハァハァ出来ないなぁなんて昔は思ってたんだけど、最近気付いたの!浴衣って生地が薄いから、さりげなーくパンツが透けてるかも♥って!そう思うと興奮せずにはいられないのよ」
「どっかのセクハラ中年親父かお前は」
「いやん、褒めても何も出ないわよ♥」
「褒めてねーから」
「それからさ、浴衣って今日生まれて初めて着たんだけど。なんかこれスルスル滑ってすぐ脱げそうな気がするのよね。すぐ脱げそうってことは、脱がすのも簡単そうだなぁって思ってそれで妄想し始めたら止まらなくなっちゃって。だからちょっと興奮しちゃった、てへ」
「そうか、浴衣についてる赤い斑点は鼻血か」
「うん、そう。ちょっと鉄臭くて落ち込んだ」
「あ、そう」
「だって萌えじゃない?今日に限ってアップにされた長い髪と熱気によって赤くなる頬に伝い落ちる汗、それを見た男が女に盛って浴衣の合わせ目のところに手を入れる…ってのもあたしノーマルも好きだから萌えるといっちゃ萌えるんだけど、やっぱりどうせなら男同士かな。部活の部員たちで祭りに来たはいいもののはぐれて二人きり!上昇した頬に悶えた一人の男子がもう一人の男子を神社裏へ連れて行き、…そして!」
「それって相手が女子でも通じる設定じゃねーか?」
「うーん、それもそうねぇ…じゃあ、とりあえずマサリン臣くん」
「(マサリン臣くん?)ん?」
「一通り回ったら、神社の裏に来てね☆★(脱がしちゃる!)」
「…!(言うんじゃなかった!)」






(祭りと浴衣と神社裏/有川将臣)






「クロちゃん素敵!!!まるで熱血教師みたいね!」
「お前が言うこと成すことは時々訳がわからん。一体なんなんだこれは」
「本当に素敵ですよぉ。『3年B組義経先生』みたいな!」
「俺みたいな未熟者が先生みたいになれるわけないだろう」
「いやだなぁクロちゃん本気にしないでよ。かるーいジョークよジョーク。うふふ、それにしても良く似合うわね。体育祭でクラスの人たちを応援するためにわざわざコスプレ用の学ランを買ってそれを着て一生懸命応援してるみたいで。本当なら学生でもよかったんだけど、まあ学生はやっぱり歳的に難しいからね、熱血教師よ。わざわざ学ランで応援をする熱血教師、フレーフレーB組よ!」
「よくわからんが、それはこの世界での決まりごとなのか?」
「ええそうよ。応援団は学ランを着て一生懸命応援するの。こうやって腕を振り上げて『フレーフレー』って!暑い体育祭はさらに盛り上がるわ。そしてそのクロちゃんの応援姿を見た一人の男子生徒がきっとときめくんだわ。ああなんていい先生なんだろうって。少し暑苦しいけれど、自分の生徒とは言え他人相手に其処までして応援してくれるなんてって。そして次第にその気持ちは憧れとなり、憧れはいつのまにかその枠を超えて恋心となるのだわ。ああ、青春。これこそが高校時代の青春よ」
「俺はよく理解出来なかったが、つまりそれは簡潔に言えば応援というのは大事ということなのだな!?」
「ええそうよクロちゃん!男は応援団で学ランを着て腕を振り、女はチアガールとして…手足と首がすっぽり隠れて露出が抑えられている学ランとは逆のタンクトップとミニスカというムラムラせずにはいられない服装で踊るの。さあ、あたしもチアガールとして、応援するクロちゃんを応援するわ。いざゆかん、あちらの世界へ!そして頼朝を一生懸命応援しなさい、クロちゃん!」
「兄上を呼び捨てにされたのは少し気に喰わなかったが、そういうことなら水に流そう。俺は全力を尽くし、兄上が世界を変えられるよう応援する!」
「そう、それでいいのよクロちゃん。そして頼朝は何時の日かそんな風に一生懸命応援してくれるクロちゃんに禁断の恋心、もとい兄弟愛に目覚めてくれるわ!」
「ああ、兄弟の親睦を深めるのは確かに大事だな!礼を言わせてくれ。こんな大事なことを教えてくれるとは…この世界に来てよかった」
「いいのいいの、クロちゃんは一生懸命応援することだけを考えなさい♥」






(兄と平和と応援学ラン/源九郎義経)






「あれだよね、なんとなくタンゾーにはギャルソンを着せてみたけどぶっちゃけホストくさいよあんた。」
「姫君のためならオレはどんな服だって着こなしてみせるよ」
「ぶっ。あんたそれますますホストくさい!てゆーかホストでもんなこと言わないよ、もうサイコー!」
「ああ、姫君が喜んでくれるならなんにでもなるさ」
「うん、でもタンゾーならそういってくれると思ってたよ!!流石タンゾー!素敵よタンゾー!」
「…あのさ、あんまり湛増湛増って連呼しないでくれる?」
「でもねータンゾー、普通ギャルソンって着るとホストより執事的なイメージになるはずなのよねぇ」
「え、ちょっと姫君。聞いてる?」
「なのになーんでタンゾーが着るとホストになるのかしら?まあそれはそれで似合ってるし萌えだからいいんだけど」
「オレの声届いてる?」
「でも、やっぱりねぇ…あたしは、執事とホストって大分違うと思うの。執事は主人に仕える優秀で忠実な下僕でだけど、ホストは女の子の喜ぶことをする人間なのよね。あ、いやたまに男の人もいるけどさ。とりあえず『いってらっしゃいませご主人様』と『また君が来るのを待ってるよベイビー★』な違いなの!?わかる!?あたしの言ってる事理解できる!?」
「いや、理解出来ないけど、」
「とにかくちょっと似てるようで違うのよぉ。ああもう表現が難しいわね、とりあえず執事とホストは違うの!あんたは存在自体がホストみたいだから、じゃあ逆に執事っぽくしてみたら如何?って思ってギャルソン着せたのに、それなのに相変わらずホストくさいんじゃしょうがないわ!萌えだけどね、許せない!だからあんた、今すぐ此処で執事を極めなさい!行け、執事タンゾー!目指せ必殺技の使える執事!!」
「言ってることが滅茶苦茶だよ、姫…」
「きわめて、くれるよね?」
「…まぁ、姫君がオレのことヒノエって呼んでくれたら。姫の優秀で忠実な下僕になってやらないこともないけどね。如何?」
「いやだなぁ、タンゾー。執事の主人は必ずしもお嬢様じゃないんだよ?」
「…は?」
「コンセプトはまだまだ未熟者の若社長(♂)よ!そして女の子大好きなタンゾーが女の子と時折戯れて不真面目に仕事を行っていると思いきや、やるべきことはしっかりやってるの。そして夜には主従関係が逆になるんだわ…♥」
「オレが男と?あまり好ましくない設定だね」
「キレないキレない♪君はあくまでタンゾーなんだから。タンゾー執事なんだから。若社長には鬼畜になっても、タンゾーは女の子大好き設定なんだから。女の子にはや・さ・し・く・ね♥」
「(オレ、なんかもう疲れた…)」






(ホストと執事とギャルソン/ヒノエ)






「…だめ、萌えない。却下」
「藪から棒に如何したんです?貴方がこれを着ろというから着て差し上げたのに」
「くっそー、相変わらず弁慶はあたしに対してキツイな、言葉が。望美ちゃんには優しいくせに」
「愛の鞭ですよ」
「嘘吐け。…まあそれはいいとして。駄目なんだなぁ、ピッタリハマりすぎてて逆に萌えない」
「何がです?」
「弁慶ってあれなのよね。向こうの世界でも医者だったから既に医者のイメージがついてて、もうそれが当たり前になってるから普通の白衣じゃ萌えられないの。あたしのミスチョイスだわ、これ」
「なんだかまるで僕が医者だといけないみたいな言い草ですね」
「別に医者がいけないわけじゃないのよ。でも萌えないの。我ながらショックだわ、やっぱり弁慶が医者だから医者でいいやなんて安易に選ぶのは駄目ね。医者なら看護師とのプレイが出来るからそれはそれでエロくて素敵だなぁなんて思ったんだけど」
「言ってることはよくわかりませんでしたが、なんだかいかがわしいことを言っていることはよくわかりました。ほら、あそこでたまたま君の台詞を聞いていた譲くんが真っ赤になってますよ?」
「ユズルンはしょうがないよ、ウブだから。それにしても少しも赤くならないあたりやっぱり弁慶って大人だねぇ」
「それもそうですよ、歳も結構離れていますし」
「歳の差で看護師プレイか…ちょっと萌えてきたぞ」
「如何してもそっちに引っ張りますか」
「そうそう、さっき望美ちゃんと朔ちゃんにナース服着させたんだけど、この二人だったらどっちを襲いたい?勿論医師として!」
「医師として言わせてもらえばそういうことはあまりお奨めしませんね」
「やだ、弁慶案外真面目!ちょっと見直したよ」
「ああでも一人の男としてなら、君を選ばせて貰います」
「え?あたし?あたしナース服着てないから看護師プレイは出来ないよ?」
「いえ、別にそういう意味で言ったわけじゃないんですが」






(白衣とあたしと選択肢/武蔵坊弁慶)






「夏だ、海だ、水着だぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁ!」
「初っ端から行き成り変な台詞をぶちかまさないで下さい」
「うっほー!!いやはや海という場所は素敵だね。興奮するよ、今ならこの青い海を赤に変えられる自信があるわ!」
「この青い海が赤に変えられたらみんな怖がって近寄らなくなりますね、きっと」
「馬鹿だなユズルン。此処は男子高校生らしく鼻血をダラダラだして『ああ水着って露出が高くて萌えるなァ、ハァハァ』とでも言っておくべきなんだよ。だってアンタは今時の男子高校生なんだよ!?秀才で委員長みたいな顔してたって思春期の男子なんだよ!?これくらい興奮したって可笑しくないわ、てゆーかあたしがしたい!」
「したいんですか!?先輩はもうちょっと言葉遣いを考えてください、今時の女子高生なんですからそんなこと言ってたらモテませんよ。それから、今時の男子高校生だってそんなことはいいませんから!」
「ああ、そうか。あれだもんね、ユズルンはノゾミンのところへ一直線だもんね。ノゾミンの水着姿にしかハァハァしないもんね」
「しませんから!というか誤解されるようなこと言わないで下さい!」
「あたしは本当のことしか言ってないわ!」
「大分脚色してるじゃないですか」
「ああーもう、とりあえず、アンタはなんで水着じゃないの、上からパーカー着てるのって話なんだけど」
「そんな話今初めて聞きましたけど!」
「だって、あれじゃない?やっぱり裸よりも適度な露出をしている水着を着ている女の子って本当に萌えて、見てて目の保養になるんだけど」
「俺の話は無視ですか」
「でも、やっぱり大事なところのみを隠している男の水着にも萌えるのよね。上半身は裸で…ほら、そこを脱がしたらパラダイス!そして若い男性二人が砂浜に倒れこむの……ああ、想像しただけで鼻血が」
「ボリューム下げてください。先輩下品です。最後の方がキモイです」
「あ、別に若くなくてもいいのよ?歳の差カップルってのも萌えだし、寧ろ歳の差を感じてヤキモチを妬いていれば尚いいわ」
「訂正するところは其処ですか」
「兎に角、世の中、老若男女みんなエッチなことが大好きなのだよ。だから早くパーカーを脱ぎなさい。アンタも見た目は割りといい男なんだから」
「(見た目はって…)…先輩もパーカー脱ぎます?」
「いやん、やっぱり秀才そうで委員長みたいな面してても青少年はエロいのね!」
「冗談ですからボリューム下げてください!」






(海と水着と青少年/有川譲)






「景時さん、スーツ意外と似合いますねぇ…♥」
「え、そうかな?」
「はい!景時さんって向こうの世界の人の割には服装が結構チャラそうな腹だしスタイルだったから、真面目なスーツって似合うのかなぁなんてことも思いましたけど」
「なんか、褒められた気が全くしないよ…」
「ええ!?褒めてますよ、ものすっごく!だって、そんなチャラチャラそうな景時さんに真面目なスーツが似合っているんですよ!?最上級の褒め言葉じゃないですか!?」
「いや、それ結構違うと思うよ」
「そして普段そのチャラチャラな景時さんの真面目なスーツ姿を見てたくさんの男性が心をときめかせるの…!」
「オレとしてはどっちかっていうと女の子にときめいてもらいたいなぁ〜…なんて」
「何言ってるんですか世の中BLの時代なんですよ!!!女の子がそういうギャップに惚れ込んでいる時代は既に過ぎ去っています!だから景時さんにときめくのも当然男!男じゃなきゃあたしは反対ですよ!」
「ご、ごめんね、じょ、冗談…だから」
「そう、冗談なのね。冗談ならいいんです。…でもまぁ、確かにその格好ならそこらの女の子も適当に喜ぶでしょうねぇ。トキメキ度が満載なのも認めます」
「(さっきと言ってることが違うよ!?)」
「あたし個人としても結構ときめいたし…普段そういう格好しない人がすると新鮮なんですよね。だから似合ってるのは本当ですよ」
「オレ、やっぱり嬉しくないんだけど…」
「とゆーことで、景時さん」
「ん?まだ何か?」
「あたしも、その格好にときめいた適当な女子の一人ということで、」
「…?」
「いただきます!」


「(もう死んでもスーツは着ません…!)」






(チャラ男とスーツとトキメキスタイル/梶原景時)






「これは一体…」
「あらいやだあっつん、予想以上に似合うわぁぁぁ!!!」
「え、」
「やっぱり男のロマンよね、ぶかぶかのTシャツ!!大きすぎて肩が見えてしまってさらに鎖骨まで丸見え!これを見たら世の中の男どもは相手を襲わずにはいられないわ、ハァハァ」
「あ、あの」
「ん?何々あっつん如何した?早速これで男を誘惑したくなったか?」
「あ、いや流石に男を誘惑したくはならないが…これだけだと寒い」
「ばっか其処がミソなんだよ!寒いって引っ付き甘える彼女を見てもだえる彼。目線を少し下に向ければ自分のTシャツをぶかぶかに着こなした彼女が上目遣いで自分を見つめている…そして彼の理性は耐え切れなくなりついにプツンという音を立てて崩れさって」
「あの!仰ってる意味がよくわからないのだが」
「今はわからなくたっていいわ、そのうちきっとわかるわ。将来君に男が出来たらきっと同じことをされるに違いないから」
「男が出来る予定はない」
「うーん、そのときの相手は個人的にはどんな人がいいかな、やっぱりあっつんが可愛い分相手はカッコよくないとね」
「私に男が出来るというのは決定系なのか…そうなのか…」
「あらいやだあっつん!何落ち込んでるの!?如何したの?誰かにいじめられた?可愛い可愛いあっつんをいじめるなんて…許さないわ、誰がいじめたの!?吐きなさい、吐かないと如何なるかわかってるわよね…!?」
「(現在進行形で貴方なのだが…)そんな恐れ多いこと、私はいえない…!」






(彼氏と彼女と大きなTシャツ/平敦盛)






「…流石先生!あたしの予想以上に似合っていらっしゃいますよ!!先生なら着こなせると思ってました。ええ、このクールな顔立ちでぶっちゃけ何考えているのか判らない先生に着ぐるみなんて我ながらナイスアイディアだったわ。あまり表情を変えない先生にこそ、着ぐるみは似合うのよね。だって、可愛い可愛い着ぐるみは無表情をカバーしてくれるもの!それに先生はたまーにふわっと素敵な笑顔を向けて下さるものだから、その笑顔を引き立てる能力もあるのよね。そう、これを世間ではギャップと言うの。ギャップって意味もなく萌えるわよねぇ。だって世の中にはツンとデレでツンデレというギャップの名前があるもの!それと同じよ、普段クールな人が着ぐるみを着るというギャップ…ああ素晴らしきかな着ぐるみ!最高よ着ぐるみ!そしてそれを着こなしてくれている先生、素敵な萌えを有難う!あたし、これできっとご飯三倍はいけるわ。先生、こっちの世界にいる間はそれを着ていてください!」
「…お前が望むならば」






(先生とギャップと着ぐるみ/リズヴァーン)






「ねー、これってなに?」
「これ?これはねカチューシャって言うのよ♥(なんて可愛いんだろう白龍くん!)」
「かちゅーしゃ?如何使うの?」
「こうやって、頭につけて…お洒落なのよ!…ああ、白龍くんよく似合うわ、猫耳カチューシャ…!」
「貴方にそう言って貰えるなら、私はとっても嬉しいよ」
「(やっぱり大人になっても心は子供のままで無邪気なのね…だからこそ似合うのだわ、この子はもうほんとに!)(ああ叫びたい!萌えと情熱を叫びたい!でも流石に中身が子供の子を相手にそんなはしたないことは出来ないわね、自重しなくちゃああ…ああ自重がこんなにも苦しいことなんて初めて知ったわ。ユズルンとマサリンはいつもこんな自重心を抱きながらノゾミンと接してるのね。ああ切ないわ、そして萌え。誰かにこれを伝えたい…!)」
「…?如何したの?」
「な、なんでもないわ、白龍くん!」
「貴方がそう言うのならいいのだけれど…あ、そうだ。もう一つあるんだよ。だからこれは貴方にあげるね」
「〜〜〜っ!!!白龍くん有難う!!」
「貴方にはこの世界に来てからお世話になっているから。私からの、小さいけれどお礼だ」
「ううん、充分よ!(萌えとカチューシャ)有難う!…あの、それで白龍くん。よかったらあたしのお願い、一つ聞いてくれるかな?」
「なぁに?私に出来ることだったらなんでもするよ」
「あたしの前ではそのカチューシャずっとつけてくれないかな!?」






(子供と大人と猫耳カチューシャ/白龍)






「ノゾミン、朔ちゃん!聞いて、ナース服買っちゃった!」
「何に使うのよ!そんなもの!」
「勿論君たちに来てもらうため」
「嫌だから、絶対着ないから!」
「ねぇ、なーす服って何なのかしら?」
「朔、聞かなくていいから…!」
「ナース服って言うのはね、悶えて萌えて死にそうな人を助けるために介護する人が着るすんばらしぃ萌え萌えコスチュームだよ。ナース服といえば注射を片手にしているのが特徴的よね。個人的にはピンクのナース服って好きなんだけど、やっぱりナースは純白の白!って言う人達が多いのよね。うーん、でもちょっとくらいエロちっくな色でもナース服なら納得出来ると思うんだけど。そうそう水色とかもいいわよね、爽やかで」
「答えなくていいから!てゆーか色々間違ってるから!朔に余計な知識を教えないでよ!」
「朔ちゃんは興味ないかな、着てみたいとか思わないかな?」
「そうね…どうかしら?」
「お願いだから朔を変な世界に連れて行かないで…!」
「まぁ着たくないって言われても着せるけどね」
「強制決定!?」
「だって二人合わせてミコミコナースだもの!」

「ミコって巫女なんだけどね、まあ漢字は違えど神子はミコだから二人合わせてミコミコナースなの」
「いや、意味わかんないから」
「あ、安心してね。スカート丈は勿論パンチラ程度にしてあるから♪」
「安心できないから!!嫌だぁああぜったい着ないよわたし!」
「(すかーと?ぱんちら?)」
「全く、ノゾミンは今まで怨霊と戦ってきたくせにこんなものを着る勇気すらないのか。全く、これだから世の中のノゾミンは駄目だね」
「世の中のノゾミンって何」
「細かいことは置いといて。ね、ね、朔ちゃんなら着るでしょう?ノゾミンみたいに勇気と根性がこれっぽっちもない人間じゃないもんね、朔ちゃんは」
「其処まで言うなら、挑戦してみようかしら?」
「挑戦しなくていいから!そんな未知の世界に足を踏み入れないで!」
「ノゾミン、人生諦めも大事だよ」
「絶対いやぁぁぁぁぁ!!」






(世界と神子とナース服/望美と朔)




[2007/09/06]